情 報
VR作品「DOGU 美のはじまり」とは、東京国立博物館と凸版印刷が制作した、VR(バーチャル・リアリティ)技術で美しく再現された土偶の姿を鑑賞する作品。
本VR作品の製作にあたり、新たに国宝「中空土偶」(北海道函館市蔵、函館市縄文文化交流センター保管)と国宝「合掌土偶」(青森県八戸市蔵、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館保管)の2体について、高精細デジタル撮影、立体形状計測を実施。そのデジタルデータを活用し、それぞれの土偶特有の表面の細かな文様や、実物では見ることが難しい部分の造形も詳細に鑑賞することが可能となりました。
また、函館市が取得したCTスキャンデータを用い、「中空土偶」の内部構造をVR上で可視化。内部に残る粘土紐の輪積みの跡など土偶の製作過程を推測することができます。
さらに、本VR作品では、凸版印刷がCG表現・演出技術を磨く中で培ったライティング、カメラワークなどのノウハウを活用し、土偶の独創的な造形を際立たせることで、バーチャル空間上に土偶の美を表現しています。
なお、東京国立博物館で2018年7月3日(火)から9月2日(日)まで開催される特別展「縄文-1万年の美の鼓動」では、VR作品の中で紹介する国宝土偶5体すべてが展示され(※1)、実物とVR作品の双方を鑑賞できます。
※1 国宝土偶の展示期間国宝5体のうち、国宝「縄文のビーナス」「仮面の女神」の展示は2018年7月31日(火)~9月2日(日)。
VR作品『DOGU 美のはじまり』について
およそ1万3千年前から約1万年続いた縄文時代。つくられた土偶の多くは、女性をイメージした形をしています。これまで我が国で発見された土偶は約2万点に上りますが、そのうち国宝に指定されているのはわずか5点に過ぎません。それら5体の国宝土偶が、本作で一堂に集結。ナビゲーターの案内により、VR技術で美しく再現された土偶の姿をお楽しみいただきます。縄文人の精神性、造形力、そして美意識が遺憾なく表現された国宝土偶を通して、そこに込められた想いを感じてみてください。
(プレスリリースより)